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2015年12月31日木曜日

た◯◯ホテル

2015年、大晦日。

家でゆっくりしたいとこやけど、今年は嬉しいことに仕事三昧。
この冬、仏語学校の効果あって小さなホテルで採用してもらった。


部屋数6室、シャレー(離れ)6棟、従業員は支配人と料理人、そして私の3人だけ。
なので朝食から、部屋掃除、事務仕事、夕食、調理場までなんでもありで、今までのようでもない経験が多少は役に立っている。



毎朝3キロを歩いて通勤




リゾート地は皆が休みの時こそ忙しい。

以前スイスにいた頃、散々この手の仕事をしてきてホトホト疲れ、足を洗って下界におりたくせに、気がついたらまたそんな場所に戻ってきてしまったのには、自分でも苦笑。

やっぱり、こういう場所が好きなんだと思う。






今、氷河はこの半分の量に後退してる



このホテルは、モンブラン(4,810m)から流れる氷河のすぐ麓、街から3キロほどはなれた静かな村にあって、創業30年近い。オーナーは地元の人ではないけど、山岳ガイドでもある70歳のフランス人のおっちゃん。

建物ができた当時の写真


このホテルのコンセプトはノスタルジー。
ホテルは築90年の木造建築、内装も家具も、お皿も食器も、何もかもがアンティーク。お客さんはここにきた瞬間にタイム・トリップ!時間がゆっくり流れるという、オーナーのなかなか粋な演出。














ホテル内のダイニングルーム





その代わり、細々したいろんなものが古いので掃除がたいへん。働きだして間もないのに、既になんやかやと壊しているという様。




私もチベット人風従業員として、
雰囲気作りに一役買っている




そんなんやけどとりあえず、春まで雇ってくれるというので、頑張ってフランス語を磨こうと思う。
ここだけの話、私はこのホテルをオーナーのキャラから愛着をもって『た◯◯ホテル』と呼んでいる(笑)





今年もいろんな事があったけど、元気でまた年が越せるのは何とも幸せ。
2016年もどうぞよろしく!

ちなみに来年スチーブは年男❤️



通勤路から見えるモンブラン、いつも私に元気をくれる。
フランス生活はまだまだ始まったばかり。。。



とん

2015年12月28日月曜日

スタージュ2(牡蠣屋編)


12月初めのできごと。

もともと3週間、お寿司屋さんでスタージュをするつもりだったのが、急きょ最後の1週間をこの夏街にできたばかりの牡蠣を扱う専門店で働くことにした。



生け簀にオマール海老が泳いでいて、名前まで付いている(笑)




フランスではクリスマスやちょっとしたアペリティブに生牡蠣を食べる習慣がある。

その店は地中海で修行してきたという男前のお兄さんが一人で切り盛りしていて、兄さんセレクションの牡蠣はいつも透きとおってて、ジューシーでアミノ酸たっぷり、こんな山奥でこんなに美味しい牡蠣が食べれるなんて!といつも幸せな気分にしてくれる。

(2015年9月16日のブログで紹介ずみ:http://tomokochamonixfrance.blogspot.fr/2015/09/blog-post_16.html





実は、お寿司屋さんに面接に行った日にすぐ採用が決まり、帰り道、気分をよくして違う牡蠣専門店で生牡蠣を1ダース買って帰った。夕食時に開けてみると、1〜2個食べれないのが混じってるし、鮮度もそのお兄さんちに比べると落ちるし・・・全然満足できへん。

ん〜〜〜、美味しい牡蠣の見分け方や開き方、牡蠣についてもっともっと知りたい!

そう思った瞬間、すでに白ワインを飲んでほろ酔い気味だったけど、ほぼパジャマ姿のうえからジャケットを羽織ってお兄さんのところに走っていって、1週間でいいからスタージュさせて欲しい、牡蠣について学びたいって熱く語ったら、お兄さんは1週間だったらええよって快く引き受けてくれた。





そんなこんなで、4日間だけ牡蠣屋でスタージュをする事が決まった。



最初の3日間は平日ということもあってすごく暇で、お兄さんにいろいろと牡蠣について教えてもらった。違う種類の牡蠣を試食させてもらったり、開き方や保存方法など、養殖のビデオや絵本(笑)までを見せてもらった、近所にビラを配りにいったりもした。

兄さんの彼女がお礼にくれた花束


最終日週末、朝からいい感じで注文が入り、クリスマスの予約について聞きにくる人がいたり、繁盛してきた。

夕方から急に忙しくなり、私も必死にアシスタントに徹して、結局お店はじまって以来の売上げを達成。お兄さんも大喜び、最後はシャンパンで乾杯、花束までもらって無事終了。自分へのご褒美に一番いい牡蠣を2キロ大人買いして、お店の在庫をかっさらった。(笑)



地元の人達ともふれあう機会がもてたし、方言や習慣なんかも教わったり、なんせ牡蠣についての知識が増えたことが嬉しかった。




またお客さんで行くからね〜、いつまでも新鮮な牡蠣が食べれるように応援してるよ〜❤️

ということで3週間のスタージュが無事おわり、次の週は試験。スタージュ中は忙しくて勉強する暇がなかったけど、その間に少しリスニングが上達した様な気がする。

実力で勝負するしかない!



とん





2015年12月25日金曜日

スタージュ1(寿司屋編)


11月終わりのできごと。

3ヶ月間通った仏語講座はいわば職業訓練校。

フランス社会にいち早くとけ込めるよう、県の職業安定所が無料でいかせてくれる手厚いフランスの社会保証制度のひとつ。

なので仏語の勉強ばかりではなく、履歴書や就活のための手紙の書き方や面接の受け方、後半に3週間の企業研修(スタージュ)、最後には就職に必要なレベル試験までついている。その代わり、授業は仕事とみなされるので、病欠の場合には医者の診断書、就活等で授業をぬけるときは会社から証明書に判子もらってくることなど、いろいろと決まりがあって厳しい。


その前に家で練習、にぎりは難しい・・・




でも失業手当も同時にもらえて、ほんまにありがたい限り。


仏語の履歴書を持って、いろんなところをまわって就(スタ)活をした。

最初はフランスの企業なら職種はなんでもいいかと思っていたけど、結局のところせっかく働くんだったらやっぱりキッチンの仕事がしたいと思い、車で家から45分とちょっと遠かったけど、フランスの一街にあるフランス人の経営する寿司屋にお願いしたら、快く受け入れてくれた。





※ Stage(スタージュ)と言ってフランスでは高校や専門学校の学生が、授業の一環として企業で実地訓練をする制度がある。期間は専門や学校によっていろいろで数週間から半年間、もちろん無償で、その代わり企業は責任をもって仕事を教える。見習いといっても、社員同様に仕事をこなす。




オーナーがパリのお寿司屋さんからヒントをえたと言う、フランスならではの変わったメニューが多く、初めはぎょっと思ったけど食べてみるとなかなか美味しいのもあった。





メニュー、かなり日本の寿司とは違う




例えば、、、
フォアグラといちじくのジャムとナッツ巻き
干し肉とチーズ巻き
海老フライとピリ辛マヨ(春巻きの皮)巻き
スモーク鴨肉、チーズ、アサツキ巻き
ホタテ、ナッツ蜂蜜巻き
クリームチーズときゅうり巻き
などなど・・・




私の作品、実際にお客さんの注文





寿司というよりは、すし飯をベースにラップ(タコスか春巻き)といったのり、でもデザートのクレープにすし飯とチョコとバナナ巻きにはさすがに参った(汗)


小さなお店で持ち帰りが多い、年中無休


従業員も若い子が中心、私の他に10代のスタージュが2人、皆の話すフランス語は早過ぎてほとんどわからなかったけど、親切に仕事を教えてくれた。それにしても、切れない包丁ばかりで焦った(笑)

真面目に働いたのでオーナーも喜んでくれて、お土産にお店オリジナルの怪しいスパークリングワイン“FU JUICE”をもらって、2週間のスタージュが無事終了。


オートサボワ産の白ワインがベース


フランス人は仕事中おしゃべりばっかりして大丈夫かいなと思いきや、手もしっかり動いてて、みな笑いながら楽しく働いているところはええなと感心した。

昼食と夕食のダブル・シフトで、往復1時間半の運転、慣れない環境で頭も身体もフラフラになったけど、とっぷりフランス社会に浸かった気分で本当にいい体験ができた。

しかし、自分の仏語はまだまだ使い物にならへんな〜。


とん







2015年12月24日木曜日

クリスマス・イブ(鳥の塩焼き)

今夜はクリスマス・イブ。

スチーブからのクリスマス・プレゼント
コニャック・ウィスキーVS)

と言って特別なことをするわけでもなく、ターキーの代わりにチキンで雰囲気だけでもクリスマスをすることに・・・

おしながき



トマトとドライパセリのサラダ、自家製玉ねぎドレッシング和え

鳥のもも肉の塩こしょう焼き
人参、ズッキーニ、玉ねぎ、唐辛子をオリーブオイル炒め添え
フライドポテト

キャラメルマカデミアナッツ入りバニラアイスクリーム、カカオ豆と生アーモンド添え
定番ガトーショコラ







と、ちょっと星なしレストラン風で(笑)





今夜はさぼってフライドポテトは冷凍。


初めは柚子胡椒で食べようと言う計画だったけど、輪切りにした唐辛子がちょっとだけやのにやたら辛くて、結局、何も付けずに少しレモンをふって頂きました。











スチーブはフライドポテトをお代わり、
やっぱりイギリス人や。






なんか盛り方がファミレス風やったかな


デザートのアイスクリームは何を隠そうハーゲンダッツ。
その上に、BIOショップで買った焙煎する前のカカオ豆を砕いた生カカオと、
スペイン産の生アーモンドをのせる。




このカカオ豆のカリカリ感とほろ苦さが最高にマッチ❤️
一袋125gで€4.35(¥570)



我が家の定番ガトーショコラ、クリスマスなので胡桃ものせて。。。



今日は仕事が午後早くに終ったので、
太陽が西に傾き始めた頃、スチーブとケーブルカーに乗って山に上がった。
標高3,840m、マイナス9度で耳がちぎれそうに寒かったけど、壮大でどこまでも連なる白い山々を見ると、心が洗われる。。。今年を振り返って、来年を憶う。


2015年も残すところ1週間。


とん









2015年12月23日水曜日

胡麻かりんとう



学校に通っている間も、気晴らしになんやかやと作ってはいたけど、作った日にブログを書かないとその時の気持ちや感情も忘れるし、なんせしばらくブログを休んでいたら、恐ろしい事に日本語が出てこない(笑)









その中でも印象に残ったレシピや、この3ヶ月間の想い出も交えて、書き留めておく事にしよう。

11月に作ったお菓子。。。

なんと言っても安い簡単、感動的に美味しかったのが日本のおやつ、母の大好物でもあるかりんとう❤️
調べてみると、奈良時代に遣唐使が唐から持ち帰り、京都の上流階級向け高級菓子となる。その後、江戸時代に伝わり庶民向け駄菓子になったんだとか。


胡麻かりんとう

強力粉 100g
薄力粉 100g
BP 小1/2
ブラウンシュガー 20g(黒砂糖ならなおいいけど、入手不可能)
ごま 10g(白でも黒でも合わせてもよい)
ココナッツ油 20cc
水 70ml
蜜(ブラウンシュガー 130g、グラニュー糖 15g、醤油 小1/2、水 20ml)




蜜以外の材料をボールに入れ捏ねる。

30分寝かせる。

麺棒で伸ばし短冊に切って、適当な長さにし、さらに細くする。




新しい油で揚げる。


きつね色になったらOK!


そして蜜の材料をフライパンに入れ、蜜を作り絡める。


私はカラメルを作ろうとすると、なぜかいつも砂糖に戻ってしまう。。。


 蜜ではなく砂糖が周りにくっついただけやけど、サクッとした歯触りと胡麻の芳ばしい風味が美味しい❤️






学校が休みの日には極力外にでかけて山の空気を吸ってリフレッシュ。

体調管理だけには十分気を遣っていたつもりやったけど、11月の初めにクラスメートから風邪をもらい、学校を1日休み、結局完治するのに1ヶ月もかかってしまった。

いよいよ明日からスキー場は搔き入れ時、年明けまで休みなしで仕事。
体調を崩さないようにせなね〜。

Happy Christmas!!! Joyeux Noël!!!

とん






2015年12月22日火曜日

パンナコッタ(マリブー編)

3ヶ月間、楽しかった仏語学校もあっという間に終わり、余韻にひたる暇もなく、次の日から冬の仕事がいきなり開始。

11月の3週間の企業研修は、初めの2週間はフランス人が経営する寿司レストランの厨房で、3週目は牡蠣専門店で働かせてもらった。どちらも興味深く、いろいろと辛抱強く教えてもらって、本当に貴重な体験ができた。




クラスメートと先生(さて先生はどれでしょう?答えは最後に)




12月初旬の試験で締めくくり。テストのレベルは初級に毛が生えた程度、合格ラインはいけてるはず、でもこれで落ちたらちょっとショックかもと思いながら、結果は年明け乞うご期待!




学校に行っている間も、頑張って毎日お弁当とたまにスイーツも作っていた。


久しぶりのブログは、先月作ったパンナコッタ(^^)
いつもデザートはどっしりチョコ派のスチーブに対して、私はゼリーやシャーベットみたいなあっさり系が好み。






この前急にピナコラーダ(カクテル)が飲みたくなって、マリブー(ココナッツのお酒)とパイナップルジュースを購入。美味しくってグビグビいけるので、あっと言う間に終ってしまった。
ラム酒の代わりにマリブーを入れてみたらと思いつき・・・





パンナコッタ(マリブー編)

牛乳 360ml
バニラエッセンス 少々または生バニラ 1/4
砂糖 60g
粉ゼラチン 6g
生クリーム 140g(残っていたクリームチーズ小1も入れた)
マリブー 大3(本来はラム酒)



MARIBU:原産国イギリス、ラム酒ベースのココナッツ・
リキュール、アルコール度数23%程度









牛乳を弱火にかけ、沸騰させないように気をつけながら、温まったらバニラエッセンスと砂糖を入れる。
(生バニラの場合は最初から入れ、温まったら取り出す)








予め大さじ3杯の水でふやかしておいたゼラチンを加え溶かす。しっかり溶けたら生クリームを加え、泡立て器でよく混ぜたら、最後にマリブーを加える。










型に流し込んでしっかり泡を潰し、冷めたらラップをして冷蔵庫へ入れ冷やし固める。(約2時間)







ココナッツの香り高いパンナコッタのできあがり〜。


パイナップルジュースを加え、杏仁豆腐みたいにして食べても美味しいかもしれへん。

プルプル〜❤️


この冬の仕事は小さなホテルで朝食、掃除、フロント、夕食まで手伝う何でも屋、フランス語漬けの毎日で、春になる頃にはもうちょっと上達してるかなー。

スキーもせなあかんし忙しくなりそう、でも今シーズンはまだ雪が少ないので、どうなることやら・・・




とん


答:2段目右から二人目、食いしん坊の先生は授業中食べ物の話が多かったなぁ。