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2018年11月30日金曜日

バカンス2018その9(ブダペスト HUNGARY)

ブダペスト東駅(ケレティ)
予定では朝ブダペスト(ハンガリー)に着いて、そのままザグレブ(クロアチア)行きの列車に乗り換え、一気にアドリア海の街リエカまで行くはずだった。



















すでに宿も2泊確保して、明日の私の誕生日をリエカで迎えようとスチーブが立てた嬉しい企画だった・・・。





ブダペスト東駅(ケレティ)



しかし、寝台列車がブダペスト・ケレティ東駅に着いたのが予定の1時間遅れ。その上ザグレブ行きの列車はブダペストの南側ケレンフェルド駅から出るので、そこまでの移動時間を入れても間に合わない。










どうやらスチーブが時刻表を見間違えたのもあって、朝のザグレブ行きには乗れなかった。次の列車は夕方、、、ザグレブ〜リエカ間は5時間かかるので、今日中にリエカに着けないことが決定〜😭
とりあえずケレンフェルド駅で夕方まで待つことになった。





Kelenfold駅周辺は何もない



スチーブは以前ブダペストに来たことがあるので観光する気は全くなく、私は初めてだったけど、市内観光にはもう疲れていたし、お金を換金するのも面倒臭かったし、なんせこの重い荷物を持ってウロウロする気にはなれなかった。









駅周辺はバスターミナルとトラムの乗り場があるだけで、ほかには何もない感じ。
南京虫で顔は腫れてくるし、リエカの宿もキャンセル料を払い、ここで1日何もせず待つだけなのかと思うと暗い空気に包まれた😑




温泉に行く49番のトラム



打ちひしがれてベンチで持っていた食料で朝食を食べながら、何気なくスマホを触っていたらフリーWi-Fiが飛んできた。周辺の情報を調べると近くに温泉があるらしい❤️




ダヌビウス・ホテル・ゲッレールト




これは名案!

そこへ行くには目の前の49番トラムで10分ほど、トラムの切符も温泉もクレジットカードが使える。だんだんと文明の発達した国に入ってきたことを感じる。









テンションが一気にマックス‼️(笑)





ドナウ川



ドナウ川のほとり創業100年を迎える素晴らしいアールヌーボー建築のダヌビウス・ホテル内にあるゲッレールト温泉。













Gellert Spa and Bath Budapest:http://www.gellertbath.com




ゲッレールト温泉館内







気を良くしたので今日は私のおごり😁
入浴料ひとり16€を支払って、大きなロッカーを借り、重いバックパックからも解放された。

















広い空間にモザイクタイルで装飾された美しい館内には、温水プール、ぬるいお湯から40度までいくつも湯船があり、ハマム(スチームサウナ)、外にも大きなプール(この時期は閉鎖)、ジャグジーとサウナがある。









別料金でマッサージもしてもらえる。


温水プールだけどかなり冷たい





ハンガリー名物




あちこち出たり入ったりして、ランチにハンガリーのパプリカのシチュー「グラーシュ・スープ」を食べた。










温かいスープと温泉で、旅の疲れが一気に飛んでいった。


見事なアールヌーボーの内装


外国人観光客が多かった









身体の芯までポカポカし大満足で午後3時には駅に戻り、ザグレブに向かった。電車も空いていて快適。













ハンガリーからクロアチアに入る国境駅でまたスタンプをもらった。クロアチアはEU加盟国だけどシェンゲン協定外だからだ。本当にややこしいヨーロッパ諸国事情。




中央ヨーロッパ最大のバラドン湖沿いを走って行く





もうすぐイギリスもEUから脱退(Brexit)するので、この先どうなってしまうのか、目下スチーブ最大の関心事。












10時間ほどのハンガリー滞在だったけど、思わぬボーナス・ハプニングに元気も回復!




クロアチア〜ハンガリー国境駅




千年以上の歴史を持つ元王国ハンガリー、ドナウの真珠ブダペストを始め、山、湖、平原や鍾乳洞などの様々な美しい景観、伝統手工業、ワインやグルメなどの魅力がいっぱい。








ニット帽完成とともに寒くなった








次回はハンガリーだけでもっとゆっくりと訪れてみたい。行きたいところがありすぎて困った!
















とん








2018年11月29日木曜日

バカンス2018その8(ベオグラード SERBIA)

セルビア国境Dimitrovgrad駅
ブルガリアのレトロ感がすっかり気に入ってしまったので、次に行くEUにもシェンゲンにも加盟していない未知の国セルビアはどんなところだろうと期待に胸を膨らませて向かった。


















セルビアNis駅で乗り換え、30分の待合せ






セルビアと言えばテニスのジョコビッチかユーゴスラビアの内戦くらいの知識しかない。
















私がヨーロッパに住み始めた90年終わり頃は、内戦の終焉でこのあたりの地域はまだまだ観光できる状態ではなかった。




深い渓谷を走る列車




未だ隣人コソボとの関係もスッキリせず、長年に渡って民族紛争が耐えないこの地域は、きっと喧嘩っぱやいか民族意識の強い人たちが住んでいるに違いない、と私の勝手な想像。










ブルガリアを出発してしばらくはのどかな牧草地が広がる。セルビアに近ずくにつれ深い渓谷に入ってくる。ブルガリア南西部は山岳地帯で冬にはスキーも楽しめる。


1時間半ほどでセルビアの国境にさしかかり、パスポートコントロールを受け、Dimitrovgrad駅でセルビアの列車に乗り換えた。景観も家々も駅も電車も、全てが小綺麗でなんか拍子抜け(笑)




最新列車



1回乗り換え、その後列車は各駅停車でのんびりと走り、ベオグラード中央駅に着いたのが夜9時半、実に12時間の列車の旅。途中で乗り降りしていた乗客もベオグラードに着く頃には誰もいなくなった。







ベオグラード中央駅




できたばかりの真っ新なベオグラード中央駅は市内から3キロほど離れた何もないところにあり、駅前にはバス停がひっそりとあるだけ。電車の本数も利用客も極度に少なく、お箱だけ立派なのが異様な雰囲気。









今夜の宿はネットでスチーブが選んだダウンタウンにあるこれまた最安値(1泊ドミトリー7€)のホステル。駅を後にぼちぼち歩きはじめた。





クラシックな政府関係の建物






街灯が暗いのか建物が黒いのか、本当に街全体が暗い。でも女性も一人歩きしているし、危ない雰囲気は全くない。ライトアップされた共産圏の匂いのする建物がその暗さとのコントラストで一層輝いて見える。











看板の上がっていないホステルを探すのに一苦労して、着いたのが23時。




ダウンタウン





そこは地元のラグビーチームが所有する合宿所を間貸したホステルで、宿泊客もがたいの良いラガーマンみたいな野郎ばかり。男女相部屋に入るとイラン人とインド人がいて、話すと気さくな人たちだった。













でも共有のリビングルームには野郎たちがたむろしていて、タバコの煙でとてもくつろげる雰囲気じゃなかった。




自家製パンが美味しかった(レストランMIKAN)



スチーブが宿泊客を見て、んっ?なんか観光客とは違う雰囲気だと気づいた。
話をしてみると、ほとんどがインドやトルコ、イランなどからの移民で、みんなEU圏内に侵入する時期を待っている人たちだった。











クネズ・ミハイロヴァ通り




スチーブがイギリス人だとわかると、イギリスはどんなとこ?とかロンドンには仕事はあるのか?とか、みんな真剣に質問を浴びせかけていた。











今深刻化しているヨーロッパの移民問題を実際に目の当たりにしたのは初めてだった。






セントマーク教会




その夜、私はなんとなく不吉な予感がしたので自分の寝袋に入って2段ベットの上に寝た。そしたら見事というか予想どおりというか、南京虫に襲われ首や顔を刺され、懐中電灯を照らして小さな虫をいくつもやっつけたけど、キリがないのでスチーブのベットに逃げ込んだ。
スチーブも他の2人も全く気にせずいびきを立てていて、被害にあったのは私だけのようだった。









私の血はそんなに美味しいのか(笑)すぐ虫に刺されるし、時々アレルギー反応を起こして真っ赤に腫れ上がる。
ギリシャで蚊、ここでは南京虫、ほとほと気が滅入ってしまった。











それから数日後に刺されたところが腫れてきて、数えてみると顔に10箇所、身体に40箇所くらい刺されていた(泣)










イタリアで買った抗ヒスタミン剤入りの痒み止めが本当に役にたった。



ラテ・マキアート



次の日は気を取り直して観光に出かけた。
冷たい小雨模様、そう言えばこの旅で久しぶりの雨かもしれない。

東ヨーロッパで最も美しい歩行者天国のひとつと言われるクネズ・ミハイロヴァ通りの洒落たカフェでカフェ・ラテとクロワッサンで朝食。











今や世界中どこへ行ってもカフェと言えばイタリアン、パンはフレンチ・スタイルの店が人気。





ドナウ川




落ち着かないホステルを出てカフェでホッとした後、サバ川とドナウ川の合流地点の丘にある街を一望できるベオグラード要塞へ。








観光客や遠足風の学生さんもいます。



野菜のグリル





シティマップが欲しくて観光案内所を探してみたけど見当たらず、こういう時はちょっと良さげなホテルで聞いてみると必ずもらえると、スチーブに教えてもらった。















なんと3コースのデイリーランチが450円?!






早目のランチにMIKANと言う郷土料理レストランに入り、私はサラダと自家製パン、セルビア名物のソーセージを頂いた。















チェヴァプチチ




セルビア料理は肉料理。
とにかくそこら中にお肉屋さんがあり、みんな肉しか食べないらしい。












熱い国民性もこの肉食人種からきているのかも知れない。






このレトロ感がいい💕




午後はモスク、博物館、国立美術館、パーラメント、セントマーク教会と立派な建物が続き、ニコラ・テスラ博物館まできた。










人気博物館なのか満員だったので断念。



ニコラ・テスラ博物館





ニコラ・テスラはセルビアを代表する天才発明家で物理学者、蛍光灯などを発明しエジソンのライバルと言われた人物。ベオグラード空港の名前にもなってるし、100ディナール札の顔でもある。













それにアメリカの高級電気自動車テスラは彼にちなんでつけられたと、MIKANのウエイターが教えてくれた。





聖サバ教会







さらに歩いて世界最大級の正教会大聖堂「聖サバ教会」へ。残念ながら工事中で中には入れず。















NATO空爆ビル




それから、平和を忘れない為にとそのまま残されているNATO空爆ビルの前を通った。その姿は本当に衝撃的だった。














3ヶ月前まで使われていたとは思えない朽ちぶりの旧国鉄駅






ゴースト化した旧国鉄駅まで行って、ホステルに戻った。











荷物を取って、ブダペスト(ハンガリー)行きの夜行列車に乗る為にまた歩いて中央駅に向かった。




ベオグラード新中央駅近く





私は昼食の残りで、スチーブは1€のピザで夕食を済ませた。











今回は私のたっての希望で10€を支払って寝台車を予約。





なかなか快適



初めて乗る寝台列車にワクワクしながら、21:44に出発。夜中3時に国境駅で叩き起こされてパスポートコントロールを受け、無事シェンゲン圏内に帰って来れたのでホッと安堵感が戻った。









寝台列車





ベオグラードはヨーロッパのどこにでもある街と何の変わりはないけど、国はEU、シェンゲン圏外と言う目に見えない厚い壁を持ち、生まれた国が違うというだけで自由を奪われた人たちがその壁を乗り越えようと集まってくる、その最前線にはなにか緊張感のようなものを感じた。














一見物静かで几帳面、とても親切なセルビア人、想像してたのとは違ってとても好感が持てた😊旧ユーゴスラビアのほかの国々にも行ってみたくなった。






とん




2018年11月24日土曜日

バカンス2018その7(ソフィア BULGARIA)

ニット帽がまもなく完成
ブルガリアといえばヨーグルト?!くらいしか知らない、今回寄る予定じゃなかった予備知識ゼロのブルガリア。



















テッサロニキを後に列車はどんどんと内陸部へと入り、美しい国立公園の中を走る。




ギリシャとブルガリアの国境





地図を見る限り線路がブルガリア国境辺りで切れている。不安に思いながら乗っていると国境手前ストリモナス駅で下ろされ、バスに乗り換えて国境へ。乗客はジプシー風家族と私たちとアメリカ人のバックパッカーの6人だけ。













野犬がうろうろ




国境でしばらく待たされて、アメリカ人と私の二人だけがパスポートを取り上げられスタンプを押された。

いよいよブルガリアへ入国。









国境の駅クラタで再び列車に乗り換えた。
ブルガリアに入った途端に家や人々のボロボロ感が増し、野犬がうろうろし、東っぽい共産圏の香りがプンプン😱





全てがレトロで可愛い





今までに行った事のない世界にドキドキしながら、昼過ぎにソフィアに到着。











二人組で検札に廻ってくる車掌さん、
乗客に話しかけたり、やらた感じがいい





ブルガリアはまだまだ貧しい東ヨーロッパの1国だけど、2007年にEUに加入し頑張っていて、教育水準が高い割に人件費が安いのでIT産業のアウトソーシングで近年成長を続けている。















そして、ここではYESの意思表示に首を横に振り、NOと言うときは首を縦に振る面白い習慣があるらしい(笑)





昭和な感じ😊






ブッキング・コム本日の最安値、駅前のレトロなホステルにチェックイン(1部屋17€、バス・トイレ共同)。














通貨はレヴァ(1Lev=約65円)、クレジットカードは殆ど通用しない。






トラムもレトロ



ホステルから出てしばらく歩くといきなり大きな正教会が現れる。市場を通りすぎ、街の中心に近づくと次々大きな建造物が立ち並び、ここはかつて共産圏だったことを再認識させられる。









ソフィアはヨーロッパ最古の都市と言われていて、その歴史は7千年以上に及ぶとされる。



大きな銅像も多い




治安も全く悪い感じがしないし、日曜日だったけどお店も開いてるし、マクドナルド、H&Mやアップルショップがあッたり、カフェはどこも満席で、人々が週末を楽しんでいる様子はどこにでもある街と変わらない。




ブルガリア語でマクドナルド(笑)


市場の総菜屋さん、美味しそう!




賑わう日曜日のヴィトシャ通り




ギリシャで教えてもらった通りソフィア大学周辺に小洒落たお店がいっぱいあって、可愛いニットのセーターとカバンを発見!












きゃ〜っめっちゃ欲しいけど、私はお金を換金しなかったからレヴァは持ってないし、やっぱりニットは自分で編まなあかんやろ〜。



旧東ドイツの車、トラバント

道はどこもボロボロでよそ見をして歩いているとつまづく



写メで我慢





と、こっそり写メだけ撮らせてもらって諦めた。

その代わりに最近私のコレクションにもなっているご当地ステッカーを、スチーブにお駄賃をもらってお土産にした。















ブルガリア産ウール





ブルガリアはたくさんウールが獲れるのか民芸品やカバン、スリッパなどのウール製品が多く、民族衣装や民族柄をあしらった小物類も可愛いかった。物価が安いのでついつい衝動買いしてしまいそうになる。















その界隈でオーガニック・レストランを見つけので今夜のテーブルを予約して、タウンマップをもらって、暗くなるまで歩いて街を散策した。





アレキサンダー正教会







日はすっかり短くなり、暗くなった途端に急に冷え込んできた。















街の中に温泉水の泉があり、ペットボトルに汲んでいる人たちがいたので私たちも飲んでみた。





浸かりたい〜💕







クセもなく美味しかったので、水筒に汲んで持ち帰った。湯気をたてて24時間流れでている温泉水をみて、心から浸かりたい気分だった。













オーガニック・レストランMade in Home





夜はベジタリアンのメニューを注文。
今やどこの国でもオーガニックやビーガン流行り。













野菜がたっぷりでお財布にも優しかった。





ホモス+野菜+ピタパンと
グリーンティーレモネードで10€




帰り道、スチーブは換金したお金を使い切ろうと、またスーパーでお買い物ゲームに精を出していた。














オペラハウス



次の朝、キオスクで最後に残った小銭でコーヒーを買おうとしたけど、お金が少し足りず困っていたら、新聞を買いにきたお兄さんが私に小銭を恵んでくれた。











ブラコダリャ!(ありがとう)
人も親切、素朴なブルガリアがすっかり気に入ってしまった。
次回は田舎にも行ってみたい。



とん