フランス側の隣街(Cervère)まで歩くとなると、峠の標高は200m、距離にして約2キロ。アルプスからきた私たちには全く問題なかったので、結局歩くことにした。
ホテルで朝食をとって、9時に出発。
Portbouの海岸 |
坂をぐんぐん登っていくと、小さなポルトボーの街が一望でき、30分ほどで野生の花が咲き乱れるフランスとスペインの国境(Coll dels Belitresベリトレ峠)に着いた。
峠がフランスとスペインの国境 |
峠には石でできた昔の関所が残されていて、悲惨な国境を巡る歴史等を展示した掲示板もあった。
スペイン側 |
峠から道路を少しフランス側に下ると国境警備の詰所があったけど、私たちはそこを通らずにハイキングコース沿いを海岸へと下っていった。
昔の税関 |
南にスペインCosta Bravaの、北にフランスの海岸線が延々と続いている。
フランス側 |
海も空も真っ青、暑いけど風があって歩いていても本当に気持ちいい。
Cap Cerbère(セルベール岬) |
街に着いて、まずはセルベールの国鉄の駅へ行ってみる。ストの真っ最中、駅舎は閉まっていて誰もいなない。ドアの張り紙に11時に町役場前からPerpignon(ペルピニヤン)行きの代替えバスがでると書いてある。
セルベールの街 |
それに乗ってとりあえずペルピニヤンまで行ってみる。バスはなぜだかタダだった。
風光明媚なリゾート地を数カ所経由してペルピニヤンの駅に着くと、もちろん駅の窓口はストライキ、たくさんの人達が途方に暮れていた。
ペルピニヤン国鉄駅 |
臨時に設置された案内所の人に聞くと、電車は通常の30%運行、次のローカル電車はニームまでで、その次のリオン行きのTGVもあるけど、満員で乗れるかどうかは定かでない。
ラグーン |
とにかく少しでも北へ移動しようと言うことで、キオスクでランチを買ってニーム行きに乗り込んだ。
こっちもラグーン |
列車はラグーンの間を走り抜け、まるですごいスピードの船に乗っているみたいだ。外は暑そうで、車内は冷房が効いているので、スチーブは止まる駅ごとに外に出て熱風を吸い込んでいた(笑)
ニーム |
ニームに到着。
大きな駅で幸い切符売場の窓口が開いていた。スチーブは苛立を隠せず、窓口のおばちゃんとけんか腰。この次の電車でどこまで行けるかと聞くと、TGVのパリ行きの1等車両にValence(バランス)までの空席が若干あると言う、その他の電車は終日ほぼ満席。
ニームの古いコロシアム |
仕方なし高いTGVのグリーン席でバランスまで行き、バスを乗り継いでグルノーブルまで行くことにした。
TGVの一等席、 時間にして30分乗っただけ・・・ |
ニームで乗換時間が少しあったので、足をほぐしに街に出た。
プロバンスの強い陽射しが照りつけ、のどが乾いたので私はビール、スチーブはココアを飲み、17:58発のTGVでバランスへ、そこからすぐに代替えバスに乗り継げたので20:30にやっとグルノーブルに到着した。
途中で雨になり、アルプスに虹が出た |
ここまでくればちょっと安心、同じローヌアルプ地方。
グルノーブル(Grenoble)の駅、ただいま改装工事中 |
グルノーブル駅はストライキのせいで家に帰れずイライラしている人達が大勢いて、臨時案内所の窓口も大わらわ。
フランス国鉄(SNCF)はしょっちゅうストライキをやっていて、私も何度か巻き添えになったことがあり、本当にこんなに大騒動をしてまでストライキする価値があるんやろかといつも思ってしまう。
でもこれはフランスの風物詩のひとつと言えるかもしれない(笑)
今日はもうこれ以上先に進めないことがわかったので、私たちは泊まる宿を探しに駅をでた。
1968年の冬期オリンピックの開催地、その記録映画『白い恋人たち』でも有名な、周囲を高い山々に囲まれた盆地グルノーブル。
前から一度来てみたかったところだったけど、今回はゆっくり見て廻る時間がなかったのがとても残念。
グルノーブルの街 |
街で一番安そうな駅前の宿にチェックイン。トイレとシャワーにドアがない上に、隣のアパートのトイレまで◯見えでこの値段、フランスの都会はこんなもんかと改めてがっかり。
それから外に出て、やたらたくさんある中華料理屋の一軒で夕食を済ませ、旧市街を散策し、アイスクリームを食べてからホテルに戻った。
遠くに3,000m級の雪を頂いた山々が見え、何となく家に近づいた感。
スチーブはすっかり帰宅モードではしゃいでいたけど、私は未だに海が恋しくてしょうがなかった。。。
恋しい海❤️ |
でもまだ油断は禁物!
明日はどこまで行けるか、早起きして駅に行く。アヌシーを経由してできれば明日中に家までたどり着きたい。
とん
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